「医食同源」と言うと病気を治す薬と食べ物は元々同じものという意味に取れますが、病気になる前に普段の食事で予防することの重要性を言ったものです。ストレスの多い現代社会において普段の食事だけで健康な身体のバランスを保つことは大変な事です。漢方は異なる性質または同様な性質の生薬を組み合わせる事で効能を発揮します。漢方薬も体質と薬方理論を理解すれば更に薬効を高める事ができます。
薬膳と同様に漢方薬も体質に合わせた手当てが必要です。貴女の体質判定は下記の五味漢薬膳教室のリンクから体質と薬膳>体質判定で項目をチェックするだけで体質判定ができます。
五味漢 薬膳教室
体質の6タイプの内「寒」「熱」「燥」「湿」のどれかに偏りがあれば偏ったタイプに合う生薬を選びます。 4タイプに偏りが無く「虚」「実」のどちらかに偏りがあれば偏ったタイプに合う生薬を選びます。4タイプの隣り合ったもの同士は同時に偏りを生じる場合があります。 その場合は2つの偏ったタイプに合う生薬を選びます。また、さらに詳しい体質判定で8体質のどれかに偏りがあれば 4タイプで選んだ生薬にプラスします。同じように8体質の隣り合ったもの同士は同時に偏りを生じる場合があります。 また、気滞・瘀血・痰湿は気・血・水(津液)の滞りにより変成した病理産物で、総ての体質と共存することがあります。また熱も滞れば病理産物と考えることができます。 同時にに偏りがあればそれぞれの体質に合う生薬をプラスします。
生薬は五臓に作用し、臓器を温めたり冷やしたり、また潤したり乾かしたりする働きがあります。体を温める性質を「温」、作用の強いものを「熱」、体を冷やすものを「寒」、作用の穏やかなな物を「涼」と言い、温める性質も冷やす性質も無いものを「平」と言います。これらの五つの性質を五性と言います。体を冷やす「寒」「涼」の生薬は熱が過剰な熱タイプに適しています。体を温める「温」「熱」の生薬は熱が不足している寒タイプに適しています。乾いた体を潤す作用を補陰、湿った体を乾かす作用を燥湿と言います。補陰の生薬は燥タイプに、燥湿の生薬は湿タイプに適しています。
体質に合わせた生薬が決まったら、候補が数種類ありますので生薬の持つ効能を考え合わせて選択します。生薬は単体でも効果はありますが、関係の深い体質の生薬とブレンドすることでさらに効果を高めることが出来ます。関係の深い体質とは、漢方理論をもとにした関係のことです(体質と五臓の生薬組み合わせ表を参照)。また、生薬の中には胃腸に負担をかける物もあります。その様な場合には補脾の生薬を合わせる事もあります。